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2005年11月 4日 (金)

日本の色とジブリの色

色がテーマのフォーラム、「色は、いのちのメッセージ」に行ってきました。とても面白いお話ばかりでしたので、ちょっと内容をご紹介します。

吉岡幸雄さんは「
染色史家」という肩書きをお持ちで、日本に昔からある染物の色の再現につとめていらっしゃる方です。日本の色に関する著書のうち何冊かはうさみも読んだことがあり、京都のお店「染司 よしおか」にも目の保養に伺ったことがあります。

吉岡さんのお話で印象的だったのは、「日本人は今のようにモノトーンが好きな民族ではなく、もっと
鮮やかな色をまとっていた」というお話です。確かに吉岡さんが昔ながらの、紅花やくちなし、紫草、刈安などの材料と方法で染められた布は、驚くほど鮮やかでかつ、透明感のある色をしています。

四季のある豊かな
自然の色を、日本人は何とか自分で再現して身につけようとしてきた、そういう気持ちだけは受け継いでいきたいものだと思いました。

茶色のジャケットをお召しのダンディーな方でしたが、両手の爪がすべて藍色に染まっていたのが、「染物屋」さんとしての矜持のような気がしました。


一方、スタジオジブリの色彩設計室長、保田道世さんのお話と映像も興味深かったです。ジブリと保田さんのことを書いた「アニメーションの色職人」という本を読んだことがあり、大変なお仕事なんだなあというのは少し知っていました。

あらためてご本人から、アニメに出てくるひとつひとつの色に、作る側の細かいこだわりや思惑があるというお話を伺うと、ただぼーっと見ていたのでは申し訳ないような気になります。

たとえば「千と千尋の神隠し」のラスト、千尋がハクの名前を思い出して二人で空を飛ぶシーン、あれは夜明け前くらいの時間で、本来ならもっと暗い空のところを、二人の感情を優先して明るい空にしたのだそうです。そう言われてみると、あのシーンはとても清清しく明るく、時間を超えたような感じがしました。

それから、ものの
存在感や質感・透明感を色で表現したい、というのも感心しました。同じ「千と千尋の神隠し」の、湯屋に汚れた神様が来るシーンで、薬湯がぶわーっとあふれてくるところ、確かにあれは水ではなくお湯の温度感が感じられましたし、お湯をかぶった千尋の着物が、ぬれたところと乾いたところで色が違っている・・・そういう細かいところ、実写と同じように表現するのではなく、現実の色と観念的な色(人の感じ方・見え方)を掛け合わせて色をひとつひとつ決めているのだそうです。

ジブリの映画はアメリカのアニメとは違って、とても微妙で繊細な色使いをしているなあと思っていました。こんな努力あればこそなのですね。

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コメント

かなり前の大河ドラマ(豊臣秀吉の話)で「あ~この時代の着物ってなんてきれいな色合いなんだろう~」とうっとりしました。季節の色合いと柄が素敵で。今、特に社会人だと「ベージュかグレーか黒着てれば、、」って感じがしてカラフル好きな私は寂しいのう。
この時期、茄子色にオレンジ色の組み合わせが好き!ここのところマニキュアしてなかったから、久々してみようかな。

投稿: tama | 2005年11月 5日 (土) 14時02分

>tamaちゃん
カラフル好きはとってもいいことですよ!私のカラーの大先生いわく、「黒は誰にでも似合うけれど、誰にも似合わない」黒って似合わない人がいない色なんだけど、本当に似合う人はとても少ないんだそーです。モノトーンだけって決めないで、似合う色をたくさん身につけたほうが絶対楽しいし幸せになれると思います(お、ちょっと熱く語ってしまったかにゃ?)
茄子色とオレンジ、難しい配色だけど素敵ですね~。マニキュアは濃い色を塗ると対比で手が白く綺麗に見える、とこの間メイクの先生に教わりましたー。オフィスだとつい目立たない薄い色を塗りがちですけど、気にせず濃い色塗るぞー。

投稿: うさみ | 2005年11月 5日 (土) 21時48分

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