この本を読みました~「ユン・ソクホ 色と映像の四季」
本屋さんでタイトルを見て、即、これは買い!と手に取った本です(^○^)。
ユン・ソクホ監督は、「四季シリーズ」と呼ばれる季節をテーマにした4つのドラマ(一番有名なのが「冬のソナタ」)を制作されています。
この本は、シリーズの4つのドラマ作りに係わる色と映像へのこだわりについて、ロケ地での取材やインタビューから記された本です。「冬ソナ」の「色」について熱く語れるうさみですので、この本のテーマはまさしくうさみのツボを突いてくれていました。
「四季シリーズ」を制作順に並べると・・・
○「秋の童話」
産院での赤ちゃん取り替えに端を発する、ふたつの家族の因縁と愛憎の物語。
高原の秋の深まりに、ヒロインの命の灯火が消えていく様子が重なるようで、美しい情景がとても切なかったです。
監督のキーカラーは「紅葉を感じさせるレンガのような赤」だそうですが、画面に赤いものが多かったというより、心象風景が赤、という感じかな?
○「冬のソナタ」
亡くなったと思っていた初恋の人と10年後に再会して結ばれるまでのお話。
印象に残るシーンはほとんどが雪の中です。雪のはかなさと美しさが初恋のイメージなのでしょう。
撮影をするスタッフや俳優さんたちは凍えそうで大変だったそうですが(^^ゞ
キーカラーは「白」、これしかないですね~(*^。^*)。
○「夏の香り」
亡くなった恋人の心臓を移植された女性と出会って恋に落ちるお話。
この作品は監督としても満足出来ない部分があるそうですが、うさみもストーリーとしてはいまひとつ共感できませんでした(^_^.)。でも、夏の茶畑のシーンや、天井から吊るされた黄色い薔薇で埋まった部屋のシーンはとても美しく幻想的でした。
キーカラーは「神秘的なイメージのある緑」、夏=海=ブルー、にしなかったのは青ではアップテンポなロマンチックコメディーになってしまい、「運命の恋」というテーマに合わないからだそうです。
○「春のワルツ」
四季シリーズの最後を飾る記念の作品、実はうさみ、まだ最初の数話しか見ていません(-_-;)。父親のせいで不幸にしてしまった初恋の少女に、大人になって再会する話、かな?
キーカラーは、監督の大好きな色である「黄色」だそうです。
子供時代の主人公たちが過ごす韓国南端にある青山島の、菜の花畑でかくれんぼするシーンがすぐ思い浮かびます。
石垣で囲まれた菜の花畑の黄色、澄んだ海の青緑色と、連なる民家の屋根が赤と青で何と映えることか、と思っていましたが、あの屋根は監督の依頼で島の人たちが塗り替えたのだそうです。テレビドラマの撮影にそこまで協力するものか~、と驚きましたが、これで有名になればきっと韓国国内はおろかアジア中からロケ地詣でのファンたちが押しかけるでしょうから、十分採算は取れるのかもしれません(^_^;)。
シリーズを通し、ひとつひとつのシーンを彩る背景の美しさが際立ちますが、それだけのこだわりを持ってロケ地を探し、天候や日照の具合が狙い通りになるまで待って撮影しているからなのだということがよくわかりました。
ストーリーだけを見て、こんなありえない事件ばかり起きるはずがない、筋が通らない、とアンチ韓ドラ派から揚げ足取りをされたりしますが、「童話」”ファンタジー”だと思えば、素直に映像と音楽を楽しむことが出来るのではないでしょうか。
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コメント
こんばんは(^_^)
このドラマのシリーズは
「秋の童話」しか見ていないのですが
ユン・ソクホ監督の、こだわりが
伝わってくる一冊ですね。
こういうドラマの裏側からみた
そして、監督のこだわりを知る事が
出来るなんて!私も、少しツボに
きました!
そして、うさみさんの おっしゃるように。。。
>「童話」”ファンタジー”だと思えば、素直に映像と音楽を楽しむことが出来るのではないでしょうか。
。。。私も、そうだなって思えました。
投稿: りる | 2007年2月13日 (火) 21時52分
>りるさん
「秋の童話」をご覧になったのですね。あのお話は二人のお母さんにひたすら泣けました(;O;) お父さんが頼りにならないのは日本のホームドラマと同じでしょうか(^◇^)
投稿: うさみ | 2007年2月14日 (水) 20時57分