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2007年3月 7日 (水)

この本を読みました~「ゴッホが欺く」

ジェフリー・アーチャーの新作、「ゴッホは欺く」を読みました。

イギリスの小説家、ジェフリー・アーチャーさんの生涯は、ご自分の小説と同じくらいドラマチックで波乱に満ちています。
処女作「百万ドルをとり返せ!」の大ヒットで、投資の失敗による借金を返済されたのは有名ですが、その後もスキャンダルで議員を辞任、偽証の実刑判決を受けて服役し、その間の獄中記を出版するなど、話題に事欠きません。

うさみは処女作以来わりと好きで、その昔来日講演会に行ってサインしてもらったことがあります(^◇^)。
ケインとアベル」や「チェルシー・テラスへの道」が好きかな~。

~以後ちょっとネタバレです。~ 

「ゴッホは欺く」原題"False Impression"は、2001年9月10日にイギリス貴族の邸宅で女主人が殺される場面から始まり、9月11日のニューヨークへとつながります。

ワールドトレードセンターのノースタワーにオフィスを置く銀行に雇われていた美術研究家が、殺された貴族の家に伝わるゴッホの自画像鑑定の件でクビになったところに、アメリカ同時多発テロによる飛行機追突が起こります。
惨状から必死で逃げ延びた彼女は、ゴッホを美術品を使った違法な金儲けしか考えない銀行経営者ではなく、真正なコレクターの日本人企業家に売り渡すべく、ニューヨーク、ロンドン、ブカレスト、東京と飛び歩き大活躍します。

ストーリーテラーの手になるニューヨークテロの場面はとてもリアルでまるでその場にいたかのようでした。
飛行機がビルに追突した瞬間の衝撃、何が起こったかもわからないまま避難を始める人々、長い長い階段を降りていく肉体的苦痛、やがて襲ってくるパニックとその中でお互い助け合う心、もう2度と太陽の光を見ることは出来ないのではないかという恐怖、降り立った地上を覆う灰・・・まざまざと目に浮かびます。

最後に無事ゴッホを手にする日本人ミスターナカムラは、英語とフランス語をあやつり、知性と教養に溢れるビジネスマン(製鉄会社会長)として描かれていて、日本人としてホッとしました。
バブルの頃、札びらを切って名画を買い漁った馬鹿者役じゃなくて良かったです~(^_^;)。

そして主人公アンナがミスターナカムラにゴッホを売るために来日して泊まったホテルは「ホテル西洋銀座」、作者ご本人が泊まって気に入っているホテルだそうです。
いいなあ~、うさみはレストランしか行ったことなくて、いつか泊まってみたいホテルです。

タイトルの「ゴッホは欺く」は、ゴッホの名画を守るための主人公の仕掛けのことだと思います。強欲な銀行家は騙されましたが、コレクターのミスターナカムラは騙されなかった、名画はその芸術的価値を十分にわかる人のところにあるべきなのでしょう。

小説の最後の方に、愛犬家には面白い一文がありました。

   ・・・イギリス人は動物好きの国民で、どんな犬を飼うかで属する階級がわかるのだという。労働者はグレイハウンドを好み、中流はジャック・ラッセル・テリアやコッカー・スパニエルを好み、新興成金は一代で築き上げた財産を護るために、ロットワイラーやシェパードを好むという。上流階級は伝統的に、人に咬み付くよりはどちらかと言えばその手を舐めたがるほうの、番犬には最も不向きな品種、ラブラドール犬を選ぶ傾向がある。~~コーギー犬を飼っているのは女王だけだった。

なるほど~、同じような大型犬でも違いがあるわけですね~。
そしてコーギー=王室御用達犬なのですね、よく女王ご夫妻と一緒に写っていますよね。この分類にチワワを入れるとしたら、中流かな(^◇^)?

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コメント

アーチャーはどちらかというと「ケインとアベル」や「めざせダウニング街10番地」「チェルシーテラスへの道」などの立身出世もの(?)が面白いですね。
ルパート・マードックとロバート・マックスウェルの確執(?)がモデルといわれる「メディア買収の野望」もご本人たちと重ね合わせると興味深いものがありました。

投稿: アラベスク | 2007年3月 8日 (木) 11時04分

>アラベスクさん
「めざせダウニング街10番地」もご本人が政治家なだけに面白かったですね~。
読みやすい文章がいいのは、翻訳者さんのおかげもあるのでしょうか。

投稿: うさみ | 2007年3月 8日 (木) 21時22分

アーチャーの公演を聴きに言ったことがありますが、タイプ書きではなく、エンピツで本当に何度も何度も推敲するのだそうです。唯一の脚本「最後の特ダネ」の生原稿(欧米では活字になって出版されていません)を見たことがありますが、タイプで清書されたところに、何枚も切り張りがしてありました。
読みやすい文章ってやっぱり練りに練られているんですね。
もちろん日本語としての読みやすさは翻訳者に負うところ大です。

投稿: アラベスク | 2007年3月 9日 (金) 13時51分

>アラベスクさん
翻訳者さんがいまひとつだと、スムースに読みすすめられなくて途中で止まっちゃいますよね。たまに原文を読むまでもなくこれは誤訳だろう、というのもあるし・・・ せっかくの原作の味をそのまま伝えるのは難しいですね。

投稿: うさみ | 2007年3月 9日 (金) 21時09分

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