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2007年4月 9日 (月)

この映画を見ました~「トゥモロー・ワールド」

公開時に見に行きたかったのに機会がなく、あまり人気もなかったようですぐ封切終了になってしまった映画トゥモロー・ワールド」をDVDで見ました。

またこれも日本語タイトルがとっても気に入りません・・・原題は”The Children of Men”「人類の子供たち」、原作となったP・D・ジェイムズの小説タイトルと同じです。

P・D・ジェイムズはイギリスの推理小説家ですが、この話はSF小説の部類に入るということで、トゥモローワールド、といういかにもSFチックなタイトルにしたのでしょうか。
単なる近未来の話、ではなく、いつ起こってもおかしくないこの話が本当に現実になる事への危惧を感じられるようなタイトルにして欲しかったです。

この原作本は発刊当時、珍しくも原書で読み、かなり強く感情を揺さぶられた小説なのですが、15年くらい前なので細かいストーリーなどは忘れてしまいました(-_-;)。
ただその厭世的で暗い描写の記憶だけが残っていました。

原作と映画のストーリーは違うと聞き、それほど期待はしていなかったのですが、う~ん、映画は映画としてよく出来ているのかな、と思いました。
やっぱり原作を読んでイメージしていた世界とは違っていましたけれども。

~以後、若干ネタバレありです。~

人類全体に子どもが生まれなくなって十数年、滅亡を待つだけの世界が舞台です。
テロ、不法移民、貧富の格差、そして女性の不妊、人々の心は荒んでいます。

自分の子供でなくても、新しい命、次の世代の存在、が人間にとっての希望・心の支えであるという事、子供を持たないうさみにもしみじみと感じられました。

映画では新しい命が生まれない閉塞した社会の暴力や荒廃が強く描かれていましたが、小説の世界はもっと観念的というか心に巣食う暗闇が描かれていたような気がします。

主人公のクライブ・オーウェンは、子供の死を乗り越えられず人生に何の意味も希望も持たない男の、おなかの大きな女の子と出会ってからの変わり様をうまく演じていました。
主人公の元妻で地下活動家役のジュリアン・ムーア、シリアスでハードな内容にぴったりの役者さんですね、マイケル・ケインの枯れた演技も良かったです。

すごく真面目なシーンで、後ろにピンクの大きな豚のバルーンが飛んでいて、一体コレはナニ?と不思議でしたが、ロケを行った発電所がピンク・フロイドのジャケットと同じ場所だからだそうです。きっと音楽好きならすぐわかるのでしょうね(^^ゞ。
↓わかりにくいのですが、左の煙突2本の間をピンクのブタが飛んでます。

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コメント

公開時に見ました。
ピンクのブタは見逃しました(笑)
後半の市街地の戦闘シーンは、中東やボスニア紛争を思い起こさせました。銃撃戦の真っ只中で赤ちゃんの鳴き声が聞こえ、兵士が銃を撃つのをやめ、赤ちゃんを抱いた少女に膝まずく場面は、まさに人類の希望を感じた神々しいとも思えるものでした。

子供が生まれなくなる未来・・・というのは他人事ではないような気がします。

投稿: アラベスク | 2007年4月11日 (水) 08時49分

>アラベスクさん
ピンクのブタは、前半で主人公がお兄さんに会いに行って食事をしている場面で、窓の外に飛んでました(^^ゞ
あのみんなが跪いて道をあけるシーンは、マリアとキリストを連想させて感動しましたね。

投稿: うさみ | 2007年4月11日 (水) 21時36分

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