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2007年9月22日 (土)

このDVDを見ました~「上海の伯爵夫人」

製作時から注目していた割には、劇場公開時に見に行けなかった映画(>_<)をようやくDVDで見ました。

上海の伯爵夫人The White Countessマーチャント・アイヴォリコンビの最後の映画であり、うさみの大好きな作家カズオ・イシグロがオリジナル脚本を書いた映画です。



カズオ・イシグロ原作でマーチャント・アイヴォリフィルムで映画化された「日の名残り」をご存知の方は多いでしょう。
「日の名残り」はうさみの大好きな小説ですが、映画の方はうさみがイシグロらしいと思っているのとは違う部分にスポットライトを当てて作られ、それでヒットしたんだからいいのかもしれないけど、ぶちぶち、という複雑なファン心理がありました(-_-;)。



「上海の伯爵夫人」の方が、イシグロカラーがどっぷりと出ていると思いました。

彼の小説「わたしたちが孤児だったころ」と同じ時代の上海を舞台にしているので、公開前はこの本の映画化なのかと思っていましたが、時代背景が同じだけで全く違う登場人物と内容でした。

第2次世界大戦直前の、租界にきらびやかな西洋人たちが溢れていた上海で出会う男と女の恋物語、ではあるのですが、本当に描きたかったのはこの時代の上海、だったのかもしれません。

Shanghai2 破滅が先に待っていることに気付いていながら、自ら逃げ出そうとはしない、辛く悲しい過去を持った2人を演じる、レイフ・ファインズナターシャ・リチャードソンが素晴らしかったです。

レイフ・ファインズは、事故で家族を失い失明したアメリカ人外交官、残った夢は自分のクラブを作ることだけ。

ナターシャ・リチャードソン(ヴァネッサ・レッドグレーブの娘さん。映画にはお母さんと叔母さんが家族の役で登場しています。)は亡命して来たロシアの伯爵夫人で、クラブで働いて夫亡き後の一家を支えています。家族たちは、かつての栄光が忘れられず水商売につく彼女を厭わしく思っています。

クラブ「ホワイト・コンテス」を舞台に淡々とふたりの毎日が綴られ、上海の情勢が厳しくなっていく様子がうかがわれ、クライマックスへ向かいます。
何事もはっきりと直接的には描かないところがイシグロらしくていいなあと思いましたが、そういうのが嫌いな層には受けないかも・・・(^^ゞ。Shanghai

真田広之さんが、謎の日本人役ですごくいい演技をしています。
公開当時あまり話題にならなかったようで、残念です・・・レイフ・ファインズと渡り合っていてカッコよかったし、存在感のある、悪者なのかいい者なのかわからないところが何とも良かったです。
長いブリティッシュイングリッシュのセリフもうまくて驚きでした。

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コメント

ご無沙汰しておりました。
ここのところ、とある事情ですっかりしょげておりましたが、考えていても仕方ない。事態が好転したわけではありませんが、考えすぎることは止めにしました。

ところで、「日の名残」。アンソニー・ホプキンスが原作のイメージと違うかな、と思ったのもつかの間、すっかり引き込まれてしまったのは、やはり原作の力でしょうか。
ホプキンスとエマ・トンプソンとの会話の妙。
すっかり術中にはまりました。
「上海の伯爵夫人」もすごく楽しみです。
レイフ・ファインズ、「シンドラーのリスト」以来気になる俳優です。
先日のヴォルデモート役には、たまげましたが。

投稿: aosta | 2007年9月23日 (日) 15時26分

>aostaさん
年を取れば取るほど、悩みの種は増えるばかりですね・・・その時々で少しでも楽しい明るいことを探していけたらと思います。
アンソニー・ホプキンスはさすがの演技でしたね~。お屋敷の雰囲気もよく出ていました。私は執事とご主人の関係をもっと描いて欲しかったんですよね。それに最後のセリフは、原作通りの場所で聞いて欲しかったです。
レイフ・ファインズは渋くていい役者さんですよね~、ヴォルデモートは顔が見えなくて残念です(^_^;)。

投稿: うさみ | 2007年9月23日 (日) 19時20分

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