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2008年7月25日 (金)

このDVDを見ました~ 「サン・ジャックへの道」

レンタルビデオ屋さんに何を借りるか決めずに出掛け、その日の1本を選ぶ決め手になるのは、監督・出演者が好きということもあれば、解説・あらすじの内容にひかれて、ということもあります。

このDVD「サン・ジャックへの道」(Saint Jacques...La Mecque)を借りることにしたのは、ストーリーに興味があって、でした。スタッフ・キャストで名前を知っているのは監督(コリーヌ・セロー)くらいでしたし・・・。



タイトルに出て来るフランス語の地名”サン・ジャック”は、スペイン語で、”サン・ティアゴ・デ・コンポステーラ”、うさみが機会があればいつか行ってみたいと思っている場所のひとつです。十二使徒の1人、聖ヤコブ(大ヤコブ、スペイン名サン・ティアゴ)のお墓の上に教会が建てられたという伝説で、中世からローマ・エルサレムと並ぶキリスト教徒の巡礼地とされ、教会とそこへ向かう巡礼の道が世界遺産に登録されています。

吊り下げた大きな香炉(ボタフメイロ)を数人がかりで揺らし、聖堂内に集まる会衆の上を振り子のように動かす映像を見て、あの大きな香炉から降り落ちてくる乳香はどんな香りがするのか、嗅いでみたいというのが、最初に行きたいと思ったきっかけです(^^ゞ。

さて、映画は、フランスのル・ピュイからサン・ティアゴを目指す巡礼ツアーご一行の話です。
Sanjq 主人公は、母の遺言で、三人兄弟揃って歩いて巡礼すれば遺産を与える、断れば遺産は全額寄付する、と指示されてしょうがなく参加した中年の三兄弟。
長男は、成功した会社社長ですが、奥さんは自殺願望のアルコール依存症、自分もストレスで生活習慣病を抱えてボロボロ、国語教師でふたりの子供と失業中の夫を養う長女、一度もまともに働いたことがなく妻と娘にも逃げられたアルコール中毒の次男とはいずれも仲が良くありません。

他に、ガンの後遺症と離婚から立ち直ろうとしている女性、若くて元気なフランス娘ふたり、そのうちの片方が好きで一緒にいたくて参加したアラブ人の青年、彼にメッカ巡礼だと騙されて連れて来られた友達で難読症の青年、妻の浮気に悩むツアーガイド、という個性豊かなメンバーが、フランスから1500キロ、1日7時間歩いて3ヶ月かけてサン・ティアゴを目指します。

今でも長距離の巡礼路をたどる人がいるのは知っていましたが、こんなに大変だとは想像もしていませんでした~。

山や野を抜けるとても景色の美しい道中は、自転車や馬を使ってもいいそうですが、徒歩が多いらしいです。Sanjq2
休憩は道端の木陰で、夜は、巡礼者向けの簡易宿泊所か教会に泊まっていました。どちらも満員だと、学校の教室を借りて雑魚寝。

スタンプラリーのような巡礼者手帳に、各宿泊所で押してくれるスタンプが、歩いた証拠、徒歩で100キロ、自転車なら200キロを踏破すると、最後サン・ティアゴでお免状のような巡礼証明書をもらえます(#^.^#)。

サン・ティアゴには行ってみたいですが、軟弱うさみは、あんな重そうな荷物を背負って歩くのはとても無理です(@_@;)。半日くらい、手ぶらで巡礼路を歩くくらいなら大丈夫、かな・・・?

巡礼、お遍路さん、ストイックで宗教的な旅路、というイメージですが、この人たちは何とも俗世臭いです。メンバー同士の口げんかは絶え間なく、取っ組み合いの大喧嘩もすれば、恋人と愛を語りもする、お酒も飲む・・・アラブ人2人はキリスト教徒ですらありませんし、精神的悟りのようなものを求めているのはガンの後遺症で髪の抜けた頭をいつもスカーフで隠している女性くらいでしょう。

現実にこの道をたどる人たちも、宗教上の理由を持たず、山歩きが好きだからとか、美しい景色を見たいから、達成感を得たいから、という理由も珍しくないそうです。

各人の抱えるバックグラウンドがどうあれ、毎日ずっと一緒に辛い苦しい状況を乗り越えてくれば、一体感も生まれるでしょう。こんがりと日に焼けて歩く姿も堂に行って来ると、徐々にお互いを理解し助け合うようになって行きます。

特に心打たれたのが、生活に疲れ気味だった長女が、難読症の青年に少しずつ文字を教えるシーン(#^.^#)。興味の持たせ方、言葉のイマジネーションの広げ方がとても上手です。
最初に好きな物の字を覚えよう、何がいい、サッカー(football)、それは英語だから他のにしよう、ジダンかロナルドがいいな、ジダンはアルファベットの最後の字Zで始まるんだよ、ジダンは一番なのに最後なんておかしいよ、最後のが一番になることだってあるでしょう・・・というやり取りがとても良かったです。

3ヶ月の旅を無事終えて、みなそれぞれに何かを得て帰って行きます。
人生は旅、人と人のつながりが旅を明るく楽しくしてくれる、そんな映画です。
今日7月25日は、聖ヤコブの記念日でした。サン・ティアゴではお祭りが行われているでしょう(#^.^#)。

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コメント

「毎日が発見」の、映画の案内でみて いいなとおもっていたのです。字を教えたり 宗教が違うから宿泊を 断られたりとありましたので 特に見たいと思っていました。
 旅する 映画 いいですね。
 宅配の本が 流行りますが 一年間取っても あまり読んでいません。
 今 2007~2008年の本を みなおしています。 

投稿: 小紋 | 2008年7月27日 (日) 19時33分

>小紋さん
はい、字を教えるシーンはとてもいいです。宿泊を断られるシーンも、終わり近いほうに出て来て、一行の心がひとつになってきたことを感じさせるいいシーンでした。
旅の映画は、そこに行ってみたくなるのが困るというか、楽しみというか、ですね。

投稿: うさみ | 2008年7月27日 (日) 20時32分

 そう、行きたくなりますね。見たところ。あのシーンは さいごのほうなんですね。心が きづなが 出来るんですね。
 
 友達が みんな行ってしまって 出遅れた。貴方なら 連れて行ってくれそう に、ころりとまいって、これもチャンスかと 11月に 行くところが出来ました。今、勉強中です。

投稿: 小紋 | 2008年7月29日 (火) 07時03分

>小紋さん
秋のご旅行、いいですね!どちらにいらっしゃるのでしょう?ブログでの旅行記を楽しみにしております。

投稿: うさみ | 2008年7月29日 (火) 21時29分

うさみさん、こんにちは。
サン・ティアゴ・デ・コンポステーラ、最近NHKを中心に色んな旅番組で紹介されていますね。
それらのお蔭で、帆立貝の事を「サンジャック」と言うのだと知りました(笑)
あの香炉を振る様子はとても幻想的ですね。
こんな映画があったのですね。レンタルショップで見掛けたら是非借りてみようと思います~。

投稿: まこ | 2008年8月 7日 (木) 13時30分

>まこさん
お、旅番組で紹介されているのですね、それは知りませんでした。帆立貝はサンティアゴのシンボルですね、映画でもちょっとだけ出てきます。
公開時はあまり話題にならなかったのかもしれませんね、美しい景色を見るだけでも心表れますのでおススメです。

投稿: うさみ | 2008年8月 7日 (木) 22時02分

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» mini review 08274「サン・ジャックへの道」★★★★★★★★☆☆ [サーカスな日々]
キリスト教の聖地サンティアゴへの巡礼の道のりを、ひょんなことからともに旅するはめになった男女9人の心の交流を描くヒューマンドラマ。それぞれに問題を抱えた登場人物たちが、一緒に歩くことで自身を見つめ再生してゆく姿を、『女はみんな生きている』のコリーヌ・セロー監督がユーモラスに描く。出演は『アメリ』のアルチュス・ドゥ・パンゲルン、『ダニエラという女』のジャン=ピエール・ダルッサンら実力派が結集。世界遺産の巡礼路の美しい景色に心癒される。[もっと詳しく] 現在に「巡礼」の意味があるとするなら。 奇妙... [続きを読む]

受信: 2008年8月 7日 (木) 20時30分

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