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2008年11月10日 (月)

こんなDVDを見ました~「迷子の警察音楽隊」

英語圏以外の映画はあまり見ないうさみですが、イスラエル映画迷子の警察音楽隊」は、DVDカバー写真のライトブルーの制服が妙に気になってレンタルショップで手にしました(^O^)。



カンヌ映画祭で「ある視点部門一目惚れ賞」を受賞、2007年の東京国際映画祭でサクラグランプリを取った作品なのだそうですが、全然知りませんでした(^^ゞ。

ジャケットに書いてあったあらすじは、

文化交流の為イスラエルに招かれてやってきたエジプトのアレキサンドリア警察音楽隊。何故か空港に出迎えは無く、自力で目的地に辿り着こうとするうちに、彼らは一文字間違えてホテルすらない辺境の町に迷い込んでしまう。そこで、食堂の美しい女主人に助けられ、地元の人の家で一泊させてもらう事に。でも相手は言葉も宗教も違い、しかも彼らアラブ民族と長年対立してきたユダヤ民族。空気は気まずく、話しは噛み合わない。国を越えて愛されてきた音楽の数々、それらが彼らの心を解きほぐし・・・愛や友情、家族について語り合う、忘れられない一夜がはじまる。

でした。

ふむふむ、コメディタッチで、音楽が世界を救う感動モノなんだな、と思って借りて来ました。

~以後、ネタバレありです。

実際は、コメディでも音楽感動ものでもありませんでした(^_^;)。
ガハガハ爆笑するようなシーンも無ければ、主人公たちの演奏が感動を呼んで劇的に何かが変わる事も無く、涙が止まらないほど泣けたりもしませんMaigoでした。

余計なことは何も語られず、説明もされません。
コーヒーのCMで「何も足さない、何も引かない」というのが昔ありましたが、そんな感じです。

音楽隊のメンバーを家に泊めてあげた失業中の子持ち男が、作曲の続きを考えているクラリネット奏者に、「楽しすぎず、悲しすぎない終わり方がいい。小さな部屋みたいな。ランプ、眠るこども、寂しさ。」とつぶやくシーンがあります。
楽しいことばかりではないけれど、悲しく辛いことばかりでもない、ひとの存在は小さくて、 灯りはもっと小さいけれど確かに存在する、生きることのメランコリー

それは1年も失業が続いて妻と喧嘩ばかりしている男の心情でもあり、警察音楽隊の存続を危ぶんでいる気弱なクラリMaigo2ネット奏者の心情でもあり、映画全体を表してもいると思いました。
主役の老いた音楽隊長も、妻と息子を亡くした痛みを抱えて閉じた世界にいるし、親切なカフェの女主人も報われない恋と戦って街から出て行けずにいる、若くハンサムで女の子にもてるヴァイオリニストでさえも叶わぬ何かを求めているように見えました。
粘着性の無い寂寥感は、砂漠の国の気候から来るのでしょうか。

ニュースではよく名を聞くものの馴染みは薄いイスラエルという国ですが、市井の暮らしはかなりウエスタナイズされているのですね。
鉄筋のアパートに住んでジーンズにTシャツを着てアメリカ音楽を聴いて、広い駐車場のあるダイナーがあって、若者はオープンカーを乗り回し・・・。お茶うけが大きなスイカで、ナンに何かをはさんで丸めたような物がお夕飯、と食べ物には地方色が見えましたが(^◇^)。

エジプトと隣国同士というのも、地図を見て、あれっ本当だと驚いてしまいました。うさみの頭の中の地図帳では、アフリカ大陸にあるエジプトと、中近東のイスラエルは別のページに載ってました(恥(@_@;)。
隣国同士とは言え、民族も宗教も違う国、言葉が通じずコミュニケーションに困るシーンがありそうですが、割とすんなり英語で会話していました。外国語がうまいのは商人の血なのか、大国に蹂躙された過去故か・・・いずれにせよ日本人ではああはいかないですね・・・。

映画は、音楽隊が当初の目的地に無事着いて、晴れやかに演奏している場面で終わります。
警察音楽隊、という名前なので、日本と同じように行進曲やテンポのいい音楽を演奏するのだと思っていましたが、エジプトの音楽隊はそうではないようです(^^♪。
迷った街で「どんな音楽を演奏するの?」と問われて「アラブの音楽です。」と隊長さんが答えていたのが、どんな音楽のことなのか、このシーンでよ~くわかりました。アラビアンナイトっぽいピュロリロ~というメロディで、日本で言ったら演歌みたいな雰囲気の曲、しかもヴォーカル(歌)付きなのが驚きでした( Д) ゚ ゚

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コメント

隣国同士ながら、言葉も文化も全く違う。。。面白そうですね。
「砂漠」の中で迷った話・・・だとなんだか「バグダット・カフェ」を思い出してしまいます。

投稿: アラベスク | 2008年11月11日 (火) 11時10分

 まったく知らない映画ですが、ぜひ見たい映画のようですね。イスラエルの映画 見たことありません。
 兄が妹のために 運動靴を手に入れようとするのは どこの映画でしたでしょうか。良かったですね。
 「ママの遺したラヴソング」を 借りたいと思ってます。

投稿: 小紋 | 2008年11月11日 (火) 21時39分

>アラベスクさん
イスラエルのお国柄なんでしょうか、暗いんですけどネットリしてなくて、不思議な感じでした。好き嫌いは分かれるかなと思いますが。
「バグダット・カフェ」、見たいのにまだ見てなかったんでした、思い出しました。今度借りなきゃ、メモメモ。

>小紋さん
小紋さんならお気に召すかもしれません。盛り上がる出来事は無いのですが、じわっと来る映画でした。

投稿: うさみ | 2008年11月11日 (火) 21時52分

うさみさん、こんにちは^^
もちろん劇場で観た作品ですが、お国柄と言ってしまえばおしまいかもしれませんが、飾らず素朴で、それでいて人間の真意をついている作品だと思いました。 若いということに少しジェラシーだったり、あの団長が可哀想に思えたり・・・。
そうそう拙ブログは映画中心の(最近は少し違っているかもしれませんが(笑))ブログですのでまた参考になればと思います。
また時々覗いてみて下さいね^^

投稿: cyaz | 2008年11月13日 (木) 08時31分

>cyazさん
あの団長と若者の関係と距離感が何とも微妙でいいですよね!最初は若いのチャランポランでしょーもないと思ってたんですが、だんだん好きになるし、団長さんが固いだけの面白みの無い人じゃないこともわかってくるし。
私も映画好きなのですが、最近は根性が無くなってなかなか映画館には行かなくなってしまいました。DVDも平日は見られないし(>_<)。cyazさんの映画評、ぜひ参考にさせていただきます。

投稿: うさみ | 2008年11月13日 (木) 21時22分

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» 『迷子の警察音楽隊』 [京の昼寝〜♪]
□作品オフィシャルサイト 「迷子の警察音楽隊」□監督・脚本 エラン・コリリン □キャスト サッソン・ガーベイ、ロニ・エルカベッツ、サーレフ・バクリ、カリファ・ナトゥール、イマド・ジャバリン、ターラク・コプティ、ヒシャム・コウリー、フランソワ・ケル、エヤド・シェティ、シュロミ・アヴラハム、ルビ・モスコヴィッチ■鑑賞日 1月21日(月)■劇場 チネチッタ■cyazの満足度 ★★★☆(5★満点、☆は0.5)<感想> 1990年代のイスラエル。 冷戦状態が続く中、空港に鮮やかの水色の制服に身を包んだ男たちが... [続きを読む]

受信: 2008年11月13日 (木) 08時23分

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