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2008年12月14日 (日)

忠臣蔵の日

12月14日、ちょうど赤穂浪士討ち入りのこの日、モーリス・べジャールが歌舞伎「仮名手本忠臣蔵」をテーマに振付したバレエ「ザ・カブキ」の東京バレエ団公演(東京文化会館)を見て来ました(^O^)。20081214_p1100511
昨年亡くなられたベジャールさんの追悼特別公演シリーズのひとつです。

キャスト的には昨日の方が有名ダンサーの特別出演が入っていたのですが、他ならぬ忠臣蔵は14日に見たかったので今日のチケットを取りました(#^.^#)。

初演は1986年・・・は~、もうそんなになりますか?
初演の東京公演を見に行ったはずなのですが、ほとんど覚えていません(>_<)。義士達の白い衣装や演出が三島っぽいと思ったようなかすかな記憶しか・・・(^_^;)。
20081214_p1100514
今日、22年ぶりに見て、ベジャールの凄さにあらためて感動、でした。
「ザ・カブキ」は歌舞伎も忠臣蔵も知らない人が見ても、美しい舞台面とダンサーたちの動きを楽しめるでしょう。仕草やパントマイムでなく、踊りから、そのダンサーが演じる人物の感情が切々と伝わってくるのです。
事実、海外公演でも大好評だそうですし、今日も外国人の観客が熱心に見ていました。

そして歌舞伎の忠臣蔵に親しんでいる人にとっては、べジャールがいかに歌舞伎をよく知っていて愛していたかがわかって楽しめると思います。
跳躍や回転などテクニックは確かにバレエなのですが、ちょっとしたポーズが歌舞伎の見得だったり、歩き方が摺り足だったり、その混じり具合が見事でした。
演じるダンサーの方も、バレエの上に、歌舞伎や日本舞踊の素養が必要で、難しいのだろうと思います。

松の廊下のシーン、塩冶判官の切腹シーン、四十七士の血判状を押すシーン、討ち入りシーン、どれも美しく、ぐっと来ました。(東京バレエ団のサイトで、ハイライトシーンを集めた短い動画が見られます。)

歌舞伎では、仇討ちが成功した所で終わります。その後、義士達20081214_p1100516_2が切腹して果てた事は観客の共通認識ですが、あえて苦労が実って良かった、というハッピーエンドで終わらせます(*^_^*)。
ベジャールの忠臣蔵は、義士達の凄烈な切腹場面まで描いて終わります。
由良之助が仇の首をかかげると、主君の亡霊がやって来ます。彼らの忠誠は主君に伝わったのだ、という意味でのハッピーエンドなのでしょう。

忠臣蔵の「忠誠心」というテーマを、フランス人のベジャールが表現したこのバレエ、もし日本人以外が踊ったらどうなるのか、ちょっと見てみたいです(^^ゞ。

日本人以外が演じる忠臣蔵と言いますと、忠臣蔵のストーリーがハリウッドで映画化キアヌ・リーブスが出演決定というニュースを先日見ました。

日本の伝統的な「忠臣蔵」に『ロード・オブ・ザ・リング』のようなファンタジーの要素と、『グラディエーター』のようなバトルシーンをミックスした作品”だそうです。



忠臣蔵」+「グラディエイター」というのは想像がつきますが、そこに「ROTR」をプラスですと?仇討ちという目的を果たすために妖精やらホビットやら異種族の力を借りるのでしょうか・・・?

うーん、まあそのへんの脚色は好きなようにやっていただいていいのですが・・・、テーマが気になります。
日本人が忠臣蔵を見て涙を振り絞る”主君の無念を晴らすために耐え難きを耐え、目的遂行後は潔く主君に殉じる”というテーマを、悪役をやっつける主人公の成長モノに変換しないでくれるといいな~と思います(^^ゞ。

キアヌの役どころは大石主税でしょうか?
いい役者さんだと思いますが、内蔵助にはまだ貫禄不足じゃないかしら、と思ってプロフィールをチェックしたら、もう40歳を超えていたんですね、彼(^O^)。
アクション映画出演が多いので、いつまでも血気にはやる青年のような気がしていました。 

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コメント

念のために言うと江戸時代は旧暦なので。
コレを現在我々が使う西暦に当てはめると、年明けになります。
旧暦ならほぼ14日は必ずにほぼ満月。夜中でも煌々と照らしてくれますしね。

投稿: ふくやぎ | 2008年12月14日 (日) 23時02分

バレェで歌舞伎の演目ですか。
こんな斬新なものがあるなんて、知りませんでした。
コスチューウムも決まってますね。
機会があったら・・・観てみたく思います。

投稿: ぷりちゃん | 2008年12月14日 (日) 23時08分

ベジャールと歌舞伎というと、玉三郎とジョルジュ・ドンの競演(共演?)を思い出します。玉三郎さん、タキシードをお召しになって踊ったのですよ~。
来年2月のボレロは「もうボレロは踊らない宣言」をしたギエムが、ベジャール追悼公演のために担ぎ出されて踊るので見に行く予定ですが、「カブキ」はいいかな、と思っていきませんでした。

投稿: アラベスク | 2008年12月15日 (月) 17時27分

いいものを ご覧になってよかったですね。4月の泉岳寺 すべての墓に 横向きにおかれた 凛とした黄菊を思っております。 芝居などを見る機会が ないのが残念です。
 

投稿: 小紋 | 2008年12月15日 (月) 20時39分

>ふくやぎさん
ありがとうございます。そうなんですよね。12月の江戸で雪か~、と思いますが、旧暦だとちょうど一番寒い頃ですね。

>ぷりちゃんさん
違うジャンルのコラボレーションがうまく行くと、お互い思わぬ魅力が発揮されるのかと思います。

>アラベスクさん
玉三郎さんは歌舞伎界でも独特の魅力をお持ちなんですよね。踊りも素晴らしいし、何といっても舞台に立つだけで存在感がすごい。歌舞伎というジャンルを超えていろいろ挑戦していらっしゃるところもまた才能を感じます。
「ザ・カブキ」はぜひ今度ご覧下さいませ。最後のギエム、いいですね~。私もちょっと見たいけど、チケット取れっこないし・・・。

>小紋さん
忠臣蔵ってやっぱり日本人にとって特別な存在ですよね。歌舞伎版は1日では全幕上演できないほど長いですが、それを2時間ちょっとのバレエにしたベジャールさんはすごいと思います。

投稿: うさみ | 2008年12月15日 (月) 22時02分

ベジャールって三島由紀夫がすきなのですよ。同じく東京バレエ団に振付けた「M」はモーツアルトとミシマとモーリス(ベジャール)の「M」だそうです。

投稿: アラベスク | 2008年12月16日 (火) 14時12分

>アラベスクさん
「M」も見たような見ないような・・・はっきり記憶が無いってことは見てないのかな。

投稿: うさみ | 2008年12月16日 (火) 21時26分

「M」は一応、観たのですが、いまいち記憶に残ってません(初演だったのですけどね、汗)
それに比べると、ワーグナーの「指輪」全作をひとまとめにして、休憩を含めて5時間近くの上演時間という「Ring um der Ring(指輪を巡る輪)」の方が迫力ありました。観るほうもスタミナがいりますけど。

投稿: アラベスク | 2008年12月16日 (火) 23時18分

>アラベスクさん
見たか見ないか、時がたつと段々わからなくなってくることもありますね。
最近2時間以上座ってるのが疲れて来ました・・・。

投稿: うさみ | 2008年12月17日 (水) 21時59分

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