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2009年6月 7日 (日)

この映画を観ました~「天使と悪魔」

公開を心待ちにしていた映画天使と悪魔」をようやく観て来ました~o(*^▽^*)o。

ダ・ヴィンチ・コード」の続編ですが、原作の刊行はこちらが先、でもお話はつながっていないので、どちらか片方だけ見ても大丈夫。



「ダ・ヴィンチ・コード」が主人公が事件に巻き込まれて自分も追われつつ謎を追うサスペンスなら、「天使と悪魔」はある時刻までに謎を解かないと大惨事が起こるという時限サスペンスでした。
どちらもキリスト教がベースになっていますが、「天使と悪魔」の方がキリスト教に関する予備知識無しでもスリリングなサスペンスとして楽しめそうです。

ローマ教皇が崩御され、今しも次の教皇を選ぶ選挙(コンクラーベ)が始まろうという時、教皇候補のうち4人の枢機卿が誘拐され、脅迫状が届きます。Angel3_2
脅迫状解読の助っ人に宗教図像学の専門家、ラングドン教授(トム・ハンクス)が呼ばれ、枢機卿たちの監禁場所、ひいてはスイスの研究所から盗まれて少量で大爆発を引き起こせる反物質のありかをたどって、ローマ中を走り回るというストーリーです。

~以下、ネタバレありです。~

原作は読んで犯人と動機もわかっていたのですが、ひょっとして映画ではこっちの人も絡んでいるのかも、いやこっちなのかも、監禁されている4人の枢機卿は助かるのかしら、とドキドキハラハラさせていただきました(^O^)。

タイトルが「天使と悪魔」という相反するものを並べてあるように、映画で描かれるのは、宗教科学、教会と世俗、伝統を守ることと現代社会に適応すること、保守派と急進派、の対立和解を探る道です。

宗教観の希薄な日本人うさみには、ユアン・マクレガー演じるカメルレンゴ(前教皇侍従)の犯行動機を芯から理解することは難しいと思いました。
ラングドン教授は「あなたは宗教を信じるか」と問われて、頭と心は違うというようなとてもAngel2 微妙な答え方をしていましたが、まさにそんな感じ・・・(^_^;)。

神と教会にすべてを捧げている温厚で柔和な表情の裏側に、決して譲れない理想と情熱が脈打っている・・・コンクラーベの会場に乗り込んで枢機卿たちを前に一席ぶった教会の未来に関する彼の演説は、崇高で感動的でさえありました。そのために彼がどんな手段を取ったかが明らかになると、そのギャップが理解不能域に到達してしまうのです。
その二面性を、原作よりカメルレンゴのバックグラウンドに関する説明が少ない中、ユアン・マクレガーはうまく演じていたと思います。

全くの密室で行われる(映画にも、コンクラーベが行われる礼拝堂を、外から施錠するシーンがありました。)、次期教皇を選ぶ伝統の儀式、コンクラーベに前からとても興味がありました。
ひとりの候補が三分の二以上を獲得するまで何度でも投票が行われ、広場で待つ信者たちは、煙突から昇る煙の色(白い煙が新教皇決定のしるし)でしか結果をうかがうことは出来ないという、究極の聖なる儀式・・・。
密室の中の様子を映像で見ることが出来てとても興味深かったです。枢機卿たちの揃いの緋赤のローブと繊細なレースが何とも美しかったです。Angel1

映像化と言えば、ヴァチカン図書館の映像もとても面白かったです(もちろんセットでしょうけど、派手に壊してましたし(^^ゞ。
修道僧が並んで小さな文字を手書きで羊皮紙に写している中世の修道院のような所を想像していたので、厳重に分野ごとにガラスの小部屋に入れられ温度湿度を保たれたさまは、銀行の金庫のようで驚きました。あそこにある本は読むためではなくて保管して後世に伝えるためのものなんだなあと思いました。

俳優さんでは、アーミン・ミューラー=スタールがいい味でした~、酸いも甘いも噛み分けた老練な枢機卿、という美味しい役どころでもありましたが。

映画公開でまた高まった「ダ・ヴィンチ・コード」ファンの熱が冷めないうちに、なのか、今年9月にシリーズ第3作となる新作が刊行されるそうですね。
タイトルは"The Lost Symbol"、日本語翻訳版は来年以降になるでしょうが、またラングドン教授の活躍(今度も12時間のあいだに起こる話だそうです)を見られるのが楽しみです。

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コメント

スイス衛兵の隊長(パイレーツ・オブ・カリビアンのウィルのパパ、或いはママ・ミーアのパパ1/3)もなかなか渋かったです。
最初の殺人のあった教会だったか、カラヴァッジオの絵がちらりと見えましたね。
ローマが舞台の警察ものだとデビッド・ヒューソンのニック・コスタシリーズが面白いですよ。

投稿: アラベスク | 2009年6月 8日 (月) 19時56分

私も先日、見ました〜♪
枢機卿の赤、思ったより鮮やかだなぁと感じました。ストーリー展開もなかなか面白かったです(^^)(原作は読んでいないものだから、ハラハラドキドキできましたよ)
それにしても「コンクラーベ」から「根くらべ」を連想する人は、私だけではないような気がする・・・

投稿: ジュエル | 2009年6月 8日 (月) 22時20分

>アラベスクさん
ステラン・スカルスガルドもほんと良かったですね、こいつも怪しいのか!?とつい思ってしまいましたもの。
「ヴェネツイアの悪魔」を途中で挫折してしまって、他の作品は読んでませんでしたが、刑事ものなら大丈夫かな。今度読んでみます。

>ジュエルさん
まさに「緋赤」な赤でしたね~。高貴な雰囲気~と思ってみていました。
原作は原作で面白いですよ。
根くらべ・・・なるほど、不思議と意味も合ってますね(^◇^)

投稿: うさみ | 2009年6月 9日 (火) 21時23分

>うさみさん
「死者の季節」はカラヴァッジオの絵画がらみで美術ファンにも楽しめます。「聖なる比率」ではパンテオンも重要な舞台の一つでした。「天使と悪魔」でも初めに出てきたので、ああこれがパンテオンか〜と思わず見入ってしまいました(笑)

投稿: アラベスク | 2009年6月 9日 (火) 22時37分

>アラベスクさん
パンテオンにはむかーし行って、何もないところだな~と思いました(^_^;)。
面白い小説を読むと、舞台になった場所に行きたくなりますね。

投稿: うさみ | 2009年6月10日 (水) 21時21分

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